平成20年入場者数の再考
営業日数増加だが8年連続の減少止まらず 2009年3月10日
平成20年入場者数は、3月〜5月が暖冬少雪で予定より早くオープンできたことと、暖かな好天が続いたことなどが相俟って好調な滑り出しを見せた。 8月は景気悪化、ガソリン高騰など先行き不透明感が増していくなか客足に影響が出るのではと懸念されていたが、前年比5,300人、1%の増加となり、9月はほぼ前年並みの水準を確保できた。 しかし、10月に入ると前年同月比約1万人、2.4%の減少となり、オープンから10月末までのトータルは、早い雪融け、好天に支えられて伸ばした3、4、5月の増加分がほぼ帳消しになり、結果として営業日数が478日増加したにもかかわらず、前年度より約600人少ない394万人となった。 このように、入場者数の増減を左右する要素を見極めるのは難しい。ただし、営業日数が増えたからといって入場者数が増えるという期待は持てないことがはっきりした。お天気頼みでは現状を維持するのが精一杯、もし営業日数が減ったならどうなるのだろう。 次図は171コース平均の営業日数(平均営業日数)と1ゴルフ場の一日当りの入場者数(一日当り入場者数)を過去10年間にわたり示したものである。 平成20年の営業日数は、ここ10年間で最も多く221日を記録した。しかし、一日当り入場者数は一貫して右肩下がりで推移し、104人まで落ちた。ゴルフプレー回数のトレンドは確実に下降している。 「プレー回数の減少」というトレンドは、低迷する経済状況が最も大きな要因の一つであろう。 また、若い世代の新規参入がないままゴルファーの高齢化が進むゴルフ人口構造もあげられ、さらに、生活者の価値観と志向の変化、他のレジャー産業との競合の拡大等があろう。 しかし、このような状況の中でもコンスタントに入場者数を増やしているゴルフ場もある。下表は平成17年以降3期連続して増加したコースである。
これらのゴルフ場はどのようにして入込み数を伸ばしたのか、個々のケースに学ぶ必要があろう。
|