●道内ゴルフ関連3団体が道にゴルフ場利用税廃止を求める
要望書を提出

北海道ゴルフ連盟と北海道ゴルフ場支配人会、日本ゴルフ場事業者協会北海道など道内ゴルフ関連3団体は8月1日、山谷吉宏北海道副知事にゴルフ場利用税の廃止を求める要望書を提出した。
要望書の提出は昨年に続いて2回目となり、全国ゴルフ関連16団体で組織するゴルフ場利用税廃止運動推進本部と連携した全国一斉陳情活動の一環。

かつては娯楽施設利用税であったものが、1989年の消費税導入で廃止されたにもかかわらず、形を変えて残っているのがゴルフ場利用税で、2011年に制定されたスポーツ基本法の趣旨にも相反するものであるという主張をゴルフ業界は繰り返してきた。しかし、この税収が地方自治体の貴重な財源となっている現状もあり、廃止に至っていない。標準課税は一日当たり800円から1200円だが、北海道では400円から1200円を11段階に分けて徴収している。

要望書の内容は以下の通り。
@国民の健康増進、楽しみであるスポーツに課税するのは許されない
Aゴルフ場利用税の存在が明らかにスポーツ振興を阻害している
Bそもそも消費税導入時にゴルフ利用税は廃止されるべきであった。さらに本税を消費税に加えて二重課税することは不公平である
Cゴルフ場は特別な行政サービスを受けていない

要望書を山谷副知事に手渡しした北海道ゴルフ連盟の吉野次郎会長は、「スポーツ基本法の趣旨に反し、利用税がスポーツ振興を阻害している」「消費税との二重課税は不公平である」「ゴルフ場は雇用創出や物品購入等でむしろ地域経済に貢献している」という点を説明した。また本税の徴収理由に「ゴルファーの担税能力をあげているが、プレーフィは年々下がり現在は平均6,000円程度、決して担税能力が高いとは言えない」とも語った。

これに対して山谷副知事は「ゴルフ場利用税は道の自主財源として数少ない中の一つ。すぐに廃止というのは道の立場としては言えないが、全国知事会とも連携しながら国に対し地方財源の安定的確保、税制全体のバランスの取れた見直しを求めて行きたい」と答えた。また、本税は世界的にも類をみないものであることから観光振興の阻害要因ともなりかねないため、「観光振興のため道としても、外国人観光客の招致を積極的に努力して行く」とも語った。

北海道ではゴルフ場利用税は2011年度で約18億円を課税しており道税収入の0.3%程度を占めている。この18億円のうち7割がゴルフ場の所在する市町村に交付されている。


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