地域経済の専門サイト「北海道リアルEconomy」によると、御前水ゴルフ倶楽部を運営する美々リゾート開発の再建について「御前水ゴルフ倶楽部の権利を守る会」の有志らが会社更生法の申し立てを行っていたが、札幌地裁はこの申し立てを4月20日に棄却した。これで保全管理人の指示で4月に予定していたオープンが不可能となり、今年度の営業も微妙な状態だ。
会社更生法は、民事再生計画案が3月12日に否決されたことを受け「守る会」の有志が13日に札幌地裁に申し立てていた。
「守る会」有志らは、美々リゾートの経営者である蔦森清克氏が引き続き経営に当たることに猛反発。民事再生計画案が債権者集会で否決されるという異例の展開になっていた。
会社更生法の申し立ては、「守る会」の有志らが蔦森氏の放逐を目指し、会員主導による再建を進めようとしたものだが、民事再生時の監督委員で更正法の申し立て以降は保全管理人となった中嶋恭介弁護士が、同地裁に『今後の事業継続に必要な資金繰りが確保できていない状況と言わざるを得ない。事業の継続を内容とする更正計画案の作成の見込みがないことがあきらか』との報告書を提出していた。
これを受けて、同地裁は20日付けで会社更生手続きを開始しない判断をし、申し立てを棄却する決定とした。
この棄却決定で、美々リゾート開発は会社更生法申し立て前の民事再生手続きに戻るが、3月12日に再生計画案が否決されているため破産手続きに移行する可能性が高くなった。
ただ、会社更生法申し立ての棄却決定に対して、「守る会」有志らは即時抗告を予定しており、今後新たなスポンサーが付いて採算性が確保できる見通しが立てば更正手続きが開始され事業再開の可能性も残されている。
しかし、即時抗告をすると札幌高裁の判断がでるまでに1ヵ月程度を要することから、開始決定が出た場合でも、再び棄却判断が出た場合でも今年度の営業は微妙だ。
詳細は、北海道リアルEconomy
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