札幌管区気象台によると、札幌市の積雪は11日現在8センチ(平年の18%)にとどまる。
南区小金湯は30センチ(48%)、恵庭市は7センチ(24%)、石狩市は18センチ(38%)と石狩管内は軒並み平年の半分以下。1961年度以降で最も記録的な少雪が続く札幌では、冬のイベント開催のため、関係者が雪の確保に奔走している。
さっぽろ雪まつり実行委員会が予定を2日早め、5日から雪の搬入を開始。後志や空知管内などから約2時間かけて雪を持ち込んでいる。あばしりオホーツク流氷まつり実行委は、2月8日からの4日間、網走商港埠頭(ふとう)で開催する予定だった「あばしりオホーツク流氷まつり」を、8、9日の土日2日間に短縮することを決めた。
また農業への影響も懸念され雪の保温効果を見越して土中で越冬させる作物は、本来あるべき雪がなければ、土壌凍結が進み、作物が凍って傷む可能性があるからだ。このまま少雪が続けば、山の雪解け水に頼る春先の水田などで水不足となる影響も心配されるが、ゴルフ場への影響も計り知れない。凍害はもちろんだが、水不足も昨年度の雨不足で被害があったことを考えるとさらに深刻になるかもしれない。今後も、冬型の気圧配置は弱いため、日本海側の雪不足を解消するようなまとまった雪は降りにくい状況だ。