●太平洋クラブ/民事再生廃止、更生手続きへ

 2012年1月23日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、保全命令を受けいてた太平洋クラブ&アソシエイツ札幌コースなどを運営する株式会社太平洋クラブと子会社6社は、同年10月3日に再生手続き廃止決定を受け、9月28日に債権者から申し立てられていた会社更生手続きの保全管理命令を受けた。負債総額は1,276億円。これによりアコーディア・ゴルフとのスポンサー契約も終了した。

椿ゴルフ(http://www.mmjp.or.jp/tubaki-golf/)などによると、主な流れは以下の通りとなっている。

○7月末日、再生計画案の骨子を発表
 スポンサー型の再生計画案で、(株)太平洋クラブを100%減資後の増資分を(株)アコーデイア・ゴルフが引き受け、アコーディアの貸付金により、会員など債権者ヘの弁済に充てる(弁済率は7%を予定)というもの。

○ 9月28日、(株)太平洋クラブが会員から会社更生法を申し立てられる
 一部会員が会社側の再生計画案に反対。会員主導による更生手続きによる再建を目指すとし、会社更生法を申し立てられる。

○10月3日、再生計画案が否決
 「太平洋クラブ会員の権利を守る会」のブログによると、太平洋クラブのアコーディア・ゴルフをスポンサーとする再生計画案が、総投票数10,500に対して、賛成票3,634人、反対票6,866人で否決された(議決権総額に占める割合は、同意57・93%、反対42・07%)。
 太平洋クラブ側は、計画案で示した弁済率7%を10%に上方修正、その他の内容も変更して再提案し続行集会の申立てを希望したようだが、裁判所の判断は「可能性ナシ」ということになり、民事再生手続は廃止されることになったとのこと。

○同日、東京地裁から会社更生手続きの保全管理命令受ける

 会社側と会員の権利を守る会の対立は複雑なものがあり、複数のメディアが取り扱っているが以前から詳細を掲載しているJC-NET(http://n-seikei.jp/)の見解を紹介する。

 <胡散臭い再建屋の代表や弁護士などが介在し、会員から嫌われた>
 再建屋+弁護士+アコーディア(影に銀行+東急)などが絡み、一方的な同社グループの民事再建策に対して、会員12,500名(別途無額面会員7,500名)の反感が頂点に達し、アコーディア含みの再生計画案が否決されるに至った。
 ハゲタカ手法はお仲間の金融機関には有効であろうが、庶民の会員たちからは怒りを買い、結果、会員の勝利に終わった。ここまでくれば、会員主導で別途スポンサーを募るか、会員による自主再建が望まれるが、資金の問題もある。また、今回の裏の仕掛け人がアコーディアのライバル会社だったとしたら、シャレにもならず、再度会員間で紛糾する可能性もある。

 


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